この生け方の特徴は、一言でいえば色が全て。 菊の花は中菊で、色は黄5本・赤3本・白3本の三種と決まっています。 ただ、以前、中菊以外の菊で生けたこともありましたが、その際は、 菊の種類が小菊やスプレー菊であろうと、そんなの関係なく、花の色で役枝を判断して生けました。 正式ではないのでしょうが、極端な話、(そんな選択をする人はいないだろうけど)スプレー菊が主に、大菊が客やその他になる事もあり得るというくらい、花の色優先の生け方であると思っています。
もう一つ特徴を挙げるとすると、剣山の代わりに七宝を使うという事でしょうか。 七宝とは剣山ほどメジャーではありませんが、花留めの一種で、日本の伝統文様の[七宝繋ぎ]って分かりますか?まさに、あの形をしています。 今回は2つ繋ぎの七宝を3つ使いましたが、一つだけの七宝とか、3つ繋ぎの七宝とかもあります。
七宝の配置とどの色の菊をどの場に挿すか。あと役枝はどれかという図です。 主枝:花首を出して花器の直径+高さ。やや前方にかたむける 副枝:主枝の2/3。外側に30°開いて前方に45°かたむける 客枝:主枝の1/2。外側に45°開いて前方に60°かたむける 挿す場所も決まっているので、剣山で生けるより分かり易いかもしれませんね。 但し、使い慣れていないと角度とか細かな調整が難しいので、剣山を使いたくなります。
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